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    「甘党ぶらぶら地図」

    • 2011.10.08 Saturday
    • 07:22
    JUGEMテーマ:グルメ
    JUGEMテーマ:オススメの本
     

     

     

     【こんな一冊の本】

     

     

     

     

      甘党ぶらぶら地図

     

     

      

     

     

                   酒井 順子/著

     

      


     ===============================================   

     

       

      

     こんな写真を表紙に使うなんて、ルール違反だよ!なんちゃって、 
     ここにはルールなんかそもそも存在しな
    いのだけれど。

     

     白地の長角皿に、粒あんをこれでもかというぐらいたっぷり乗
     た草だんごとこれまた琥珀色というのかいい色具合のみたら
    しが
     2串ずつ交互に並んでいる。そして左隅には心憎いばかり
    の余白
     を残して。バックはシンプルに白で決めている。

     

     やっぱりダメ!左党が見たら、思わずゲゲッと悪態の1つもつ
     たくなるだろうけど。甘党には目の毒だ。本を開く前にまず
    団子
     を買いに走りたくなるだろうから
    ()

     

     本書は「眠り鉄」を自称する酒井さんが足でかせいできた庶民
     な「甘いもの」のおもしろい記事でいっぱいだ。なお「眠り
    鉄」
     についてだが、本書には出てこない。酒井さんが「鉄子」
    を発揮
     する記事はまたの機会に紹介するつもりでいる。それま
    でしばし
     お待ち願いたい。

     

     さて。

     

     甘味屋さんは女の居酒屋である――こう筆者は言う。

     

     老若“女”達は、甘味屋で女だけの喜びに深く浸っている。そ
     は、家でも仕事場でも決して得られない安心感が漂う、女子
    たち
     のオアシスだと。

     

     まことに愉快な考察だが、甘党のおっさんからすれば、故にこ
     いうところへ狭い肩身をより狭くしながら、“おのこ”が突
    入し
     ていかなければならないということも忘れないでいただき
    たいと
     思うのだ
    ()

     

     「ああ、パフェが食べたい」、そんな欲求がわいて出たとき、
     ずいっしょしてくれる人を探さなくてはならない。この前だ
    って
     ……だった
    ()

     

     本書では。

     

     まず、別格扱いで京都円山公園にある「紅葉(もみじ)庵」な
     お店が取り上げられている。

     

     「円山公園の中においしいゆであずきを食べさせるお店がある」

     

     このことばに動かされたのは、言うまでもなかろう。

     

     4時間かけて炊いた丹波の大納言は見たことが無いほどの大粒。
     
    透明度のある甘さをしっかり含んでいる。(透明度の甘さって
     えぐみがないということ?)

     

     舌の両脇がキューンとなるようなおいしさにしばらく身悶えした。

     

     う〜っ、身悶えするほどの美味さって。のるまんじい、この円山
     公園一
    帯だけがなぜかすぽっと抜け落ちたように訪れたことがな
     く、
    「ゆであずき」目指して出かけてみたくなった。何しろ「百
     聞
    は一見に如かず」だもの。どなたかが「あれは、美味しいよう

      」とどんなに薦めてくださっても、味覚だけは自分のスケール
     あってそれにあわないといけないのだから
    ()

     

     「食は三代」とある料理人が語っていたが、そのくらいの時間
     かけないと味覚はできあがらない、そういった意味だろう。

     

     のるまんじいなんか、こうなると歯が立たなくなっちゃうけれど。
     それ
    でも、自分のスケールで抗っていきたいのである。

     

     閑話休題。

     

     筆者が東北新幹線で北へ向かう時、たまたま座席が隣り合った
     子高校生と知り合った。この高校生徒とのやりとりがとても
    ほの
     ぼのとしてとても心地よかった。

     

     東京の大学の下見に行った帰りの仙台の高校に通う受験生。

     

     「東京のごはんはまずくて食べられなかったから、早く家のご
     んが食べたい」と語り、部活のこと、遠距離恋愛していた前
    の彼
     女が忘れられないということ、そして将来のこと……話は
    つきな
     かったようだ。この高校生とのふれ合いは、「仙台・延
    命餅」に
     も登場する。酒井さんの温かい視線がよい。

     

     なお、ここでは、「空とぶ団子」こと一ノ関の「郭公だんご」
     取り上げられている。世界遺産に登録された平泉の金色堂を
    訪ね
     がてら、厳美渓まで足をのばしてだんごを食すのも一興だ
    ろう。
     何しろおだんごが空を飛ぶのだから!って、だけだとと
    んでもな
     いことを想像しがちだけれど、そこまで“すごい”光
    景ではない
     のでご安心を。

     

     今年の夏もご多分にもれずなんと暑かったことか。

     

     群馬県の館林市は過去に39.9℃になったこともある地。こ
     に市民たちが夏の楽しみとしているのが、「ヤギのかき氷」
    なの
     だそうで、善は急げとばかりに筆者は取材に向かったのだ
    った。

     

     電車から一歩外に出ただけで、もわぁーっとした暑さの歓迎を
     け、歩き出した道では、上から直射日光、下からはアスファ
    ルト
     の照り返し。それじゃあ、汗がだらだらだってちっとも不
    思議で
     はない。気がつけば、メインストリートにも関わらず、
    人っこ1
     人歩いてないではないか!と、ぐちる。

     

     そのとき、前方に「氷」の文字が!

     

     砂漠でオアシスを発見したときと同じ喜びがここにある。

     

     「いちごあずき〜」思わず声をかけ、運ばれてきた氷を口に運ぶ。
     もちろん、昔ながらのガラスの器に盛られて。

     

     (観光地だと回収不要のカップに入ってくることがあるが、あ
     はいけない。かき氷を食べる楽しみが半減する)

     

     落ち着いたところで、店内を見回すと、まさしくここは、かき
     のためののみに存在するお店だとわかった。
    冷房ははいっていな
     い。メニューは約60種類のかき氷のみ。

     

     (毎日1種類ずつ食べても2か月はかかるの〜?いいなあ)

     

     氷を半ばくらいまで食べたところで、「氷、足しましょうか?
     って。ラーメンの替え玉は聞き及ぶけれども“替え氷”を入
    れて
     くれるという。しかも無料で。素晴らしい!

     

     子どもたちが、部活帰りの中高生たちが、そして妊婦さんたち
     次々に涼を求めて訪れる。地域に根差した店だと思ったと筆
    者は
     記す。

     

     ここは、お訪ねしてみたいなあ。それも夏の暑い日がいいだろ
     なあ。但し、おじじは熱中症に気をつけないとダメだね。「
    ピー
     ポー」なんかのお世話になったら、館林の方の迷惑をかけ
    るもん
     ね。

     

     本当は、もっと書きたいのだけれど。こんなところは、のるま
     じい的に注目したいというところを抜粋してみよう。

     


      栃木県日光  水羊羹   三ツ山羊羹本舗

     

     日光市の名産品に羊羹があることは意外に知られていない。そ
     中でも冬こそ水羊羹をというのだが、その謎解きは本書で。

     


      新大久保 ホットク 21世紀HOTOK

     

     飛行機に乗らなくてもリトル・コリアで味わえる韓国の甘味。
     いしそうだなあ行ってみたい!

     

      上田 くるみおはぎ 前山寺

     

     古刹でいただく逸品。これはもう絶品。要予約だけれども、え
     ちらおっちら出かけたことがある。立派な参道が印象的だっ
    た。
     思い出したらもう1度食べたくなった。ただ12月から寒
    い季節
     は食べられないので気をつけられたい。

     

     京都市今宮町 あぶり餅 一和

     

     あぶり餅ものるまんじいは大好き。時代劇の撮影でよく使われ
     雰囲気の中、黄粉をまぶした小さな餅を焼いて、白みその甘
    いた
     れでいただく。大徳寺さんまで行ったら必ず寄る。

     

     京都市左京区 白味噌雑煮 き(品の口を七に変える)


     いかにも京風の味わい。丸餅とよもぎ麩が入って、上にかつお
     を糸のように細く削ったものが、ふやふやと動きながら乗っ
    て。
     最高級の昆布でとった出汁の香りもあいまって……と酒井
    さんは
     書く。食べたことがまだない方はぜひ。ここも本書で知
    った。

     

      大阪市難波 善哉 夫婦善哉

     

     どうしても1度は足を運んでみたいと思っている店。織田作之
     の世界に浸ってみたいと思う。夫婦善哉をすすりながら夫婦
    の有
     り難みをしみじみ実感するという蝶子・柳吉のカップルの
    姿から
     は、古きよき時代の懐かしい感覚と、妙に新鮮な今風の
    感覚が、
     同時に漂ってくる……と筆者はしめくくる。

     

      松江 姫小袖 一力堂

     

     松江は江戸時代後期を代表する大名茶人・松平不昧の藩。宍道
     を眼下に見下ろす松江城は小さいながらも美しい。この不昧
    さん
     の影響で未だに松江には、美味しい和菓子が多い。のるま
    んじい
     は、一力堂を訪れたことがなく、山口に住む友人から土
    産として
     もらったのが最初の出会いだった。とてもおいしい。

     

     九州、沖縄地域では見知ったところがないので、直接お読みい
     だくことにしよう。

     

     解説を担当した姜尚美(かん・さんみ)によれば、「できれば
     の場でしか食べられないもの」を基準に選んだ、つまり「お
    取り
     寄せできない味」を取り上げているのが本書だという。「
    お取り
     寄せできない味」とは、なんとも贅沢なことではないか。

     

     一見すると、甘党のための“ガイドブック”のように取られる
     ろうか。確かにそういう一面があることは確かで、この1冊
    を鞄
     に忍ばせてこれからの“よい季節”に甘味を訪ね歩くの楽
    しいだ
     ろう。

     

     ただし、本書はそれだけの範囲には収まらないと思った。「旅
     道づれ、世は情け」といったことわざではないが、その土地
    土地
     の人びととの触れ合いが描かれている。みなさんにエッセ
    ーとし
     てもお読みいただきたいと思ったので、今回ご紹介する
    ことにし
     た。

     

     一般向き。特に“甘党”の方にはお薦め。のるまんじいも「こ
     は」というお店はしっかりと書き出しておいた。あとは、旅
    に出
     るだけだ。これが、できないのだけれど。秋の夜長の友に
    いかが
     だろうか。一読をお薦めする。

     

        
      ===============================================

     



       甘党ぶらぶら地図

     

      



     

                      酒井 順子/著

     

       

     

            

                  2010年7月 初版 角川文庫刊

     

                 

     

          角川書店のホームページは

     

          http://www.kadokawa.co.jp/

     

     

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    • 07:22
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      コメント
      ruruさん。本のご紹介ありがとうございます。
      • のるまんじい
      • 2012/12/08 5:15 PM
      ひとくちの官能
      こちらも同じ作者なので是非どうぞ。
      • ruru
      • 2012/12/07 10:46 PM
      コメントする








          
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